クラッシックの名作です。監督は、フェデリコ・フェリーニ。
母がよく、ジェルソミナの歌を口すさんでましたので、以前からなじみ深い感じです。
旅芸人のザンパノと、白痴の少女ジェルソミナの物語です。
一万リラでザンパノに売られた白痴の少女ジェルソミナは、裏切られても殴られても従順に仕えたのですが、ザンパノに友人を殺されてしまって気が狂い、さらには捨てられてしまう。数年後サーカス団に入ったザンパノは、町でジェルソミナがいつも口ずさんでいたメロディーを聴き、消息を尋ねたところ死にざまが不幸であった事を知り、海辺で一人泣き崩れる、という話。
話の内容はよくあるかな、と思われる単純なものですが、なぜこんなに泣けちゃうのか。
ひとえにジェルソミナの純真無垢な魂と汚れすぎたザンパノの魂のコントラストに尽きると思います。
映し出される風景はイタリアの片田舎と、ひた走る旅芸人のホロ付きバイク。
無駄なものを一切省いた表現は、なかなか今の映画では望めない所でしょうね。