週間現代

たまに週間文春・週間現代を読みます。
時事ものよりコラムが目当てです。
数年前嵐山光三郎が現代に「者の言い方」というコラムを連載していました。
最終回の切抜きをなぜか持っています。その内容は・・・
 
「ハナニアラシノタトエモアルゾ サヨナラダケガジンセイダ」
ご存知、井伏鱒二の訳詩です。
原典は、唐代の詩人「干武陵(うぶりょう)」の五言絶句(クーっなつかしい・・・)
「勧酒」。書き下すと、
 
君に勧めようこの金の杯を
なみなみとついだ酒をどうぞ辞退しないで下さい
花が咲くときは風雨が多いもので
人の世にはいつも別離が待っているものです
 
という、親しい友との別れの宴を催したとの乾杯をする時に詠ったものでしょう
コレが井伏鱒二によると
 
コノサカヅキヲ ウケテクレ
ドウゾナミナミ ツガシテオクレ
ハナニアラシノ タトエモアルゾ
サヨナラダケガ ジンセイダ
 
となり、井伏を師として仰ぐ太宰治が、後半部分を好んで詠んだこともあって
退廃的な世相を反映して、孤独感あふれる捨てゼリフ的な要素が強くなってしまいました。
 
このフレーズは、生きている人が言ってこそしびれるのであって、死の寸前に言ってはいけません。
 
者の言い方は、だれが、いつ、どこで言ったかによって変わってくるのです。
 
というものでした。
このごろ良く思うのですが、考えている事を文章にするのはむづかしい。
他人に分かる文章にするのはもっとむずかしい。
後に残らない言葉にするのはさらにむずかしい。
せっかく言葉にしたのに正確に捉えてもらえたかどうかは分からない。
日本語の表現は複雑多岐、ですから、表現の仕方って日々工夫しなければなりませんね。

PLANTS

多分、ジャパニーズ・カリビアン(って、勝手につけさせていただきました。)
内容は、スティールドラムのバンドに始まり、スカ、レゲエ、ヴォサノヴァ、ラップあと番外としておそらくアイヌの民謡?
といったラインナップです。
最後の曲などは、ソンブレロつけて、ギター鳴らしてマラカス振って、えせメキシカンっぽい曲で終わっています。
バックが音程はずす所などは、歌声喫茶を彷彿とさせます。
このニセモノ臭さが大変いい味出しているアルバムだと思います。
オムニバスですが、誰一人知っている歌手はいません。
多分皆日本人なのじゃないかと思います。
ニセモノ文化万歳って感じ。PLANTS

石ノ森章太郎ふるさと記念館

旅行というわけではないのですが、石ノ森章太郎のふるさと記念館(登米市中田町)
にいってきました。
P1030116
赤塚不二夫展をやっているのではないかというガセネタに踊らされていったものの
とっくに終わっていて、常設展しかやっていなかったので、庭だけ見て帰ってきました。
P1030111   P1030114
上の写真は、さるとびエッちゃんで、角度によって二つの絵を観る事ができます。
 
P1030113 ←← 向かって右寄りから移すとこうなります。
 
ひところよりもずっと観光客が減ったのでしょうか・・・
おみやげ店も店じまい。
地内には、庭を管理していると思しき老人が一人、雪払いをしていただけでした。
中田町にはもっと頑張ってもらわないと・・・
なんたって元祖なのですし。
P1030117 ←← 生家です。隣の鯛焼きやの鯛焼きが美味そうでした。
 
※生家を見て思ったこと、というか思い出したこと。
二階がとても低かった。
昔は、狭い部屋とか兄弟相部屋が当たり前でした。
プライバシーのあり方が今の子供達とは違っていました。
私も社宅に住んでいて弟と相部屋でした。
部屋の真ん中にオルガンやカラーボックスを置いて
間仕切りのようにしてましたし、机周りの2.3畳が自分のスペースでした。
物があふれていたという事はなかったけど、棚にぶら下がっているドライフラワーや
壁に貼っていたジュリアーノ・ジェンマのポスターに、そこそこ癒されていました。
棚に取り囲まれている閉鎖的な机で、夜中までヘッドホーンでラジオ聞きながら漫画を描いていました・・・

散策

先日、近くの小山を散策しました。
数年前、北部地震があって巨大な忠魂碑が真っ二つに折れたのを見に行って以来ですから
かれこれ4年ぶり。
P1030100  お舘山梅が森公園から町を望む
忠魂碑が立っている公園から小道を入っていきます。
途中、八幡神社という古い鳥居と祠があって、
さらに進むと山の切り割りの部分に到着します。
P1030104  P1030106
中学校のちょうど裏山にあたるのですが、ココが江戸時代の遺跡らしい。
というのは、鳴瀬川と吉田川が見渡せる「のろし台」つまり見張り台跡だったようです。
教育委員会の調査も終わり、今ではフェンスが張られていました。
船で川を下ってくるのをココで見張っていたのですね。
P1030110  日当たりが良いので椿の花芽もこんなに膨らんでいました。

イン・ザ・プール

またまた奥田英朗の本で伊良部医師シリーズです。
前出の「空中ブランコ」の前に出た第一作目。
 
身勝手で自分本位な精神科医師伊良部のところに舞い込む奇妙な患者・・・
しかし、伊良部に不信感を抱きながらも話をし共に行動していくうち、
伊良部の奇妙な言動は、実は自分がプライドやイジのために
表に出せない人間本来の部分である事を理解していく。
そして病状が次第に好転していく所がこの本の魅力。
DVDも良かったけれど、原作であるこの本も大変面白かった。
もう今年になって四冊も読んでしまった奥田作品です。
インザプール

笑タイム

このCDのラインナップはつぎのとおり・・・
かなりマイナな品揃え。
しかし、やはり電線音頭やしらけ鳥音頭などは、高校時代一斉を風靡していた
「見ごろ食べごろ笑いごろ」や「見ごろごろごろ大放送」を想い出してやみません・・・
昔のギャグってある種の品格が感じられたなぁ
大橋巨泉のうたなどほめ殺しの元祖だし、クレージーキャッツなんかは、うちの娘のお気に入りです。
植木等のなんと多才な・・・
曲目
1. デンセンマンの電線音頭(小松政夫,伊東四朗,デンセンマン,スクールメイツ・ジュニア)

2. しらけ鳥音頭(小松政夫,スージー白鳥)

3. 日本全国酒飲み音頭(バラクーダー)

4. ハイ それまでョ(植木等)

5. アッと驚く為五郎(ハナ肇とクレイジー・キャッツ)

6. そりゃあないぜセニョリータ(ケーシー高峰)

7. 帰って来たヨッパライ(ザ・フォーク・クルセダーズ)

8. じんじろげ(森山加世子)

9. 酒飲みカッポレ(WAHAHA本舗)

10. マンダム~男の世界(ザ・ブロンソンズ)

11. さすがわかってらっしゃる(大橋巨泉)

12. パープル・ヘイズ音頭(HIS)

13. がんばらなくっちゃ(南州太郎)

14. 私がケメ子よ(松平ケメ子)

15. 夜霧のハウスマヌカン(やや)

16. へんな女(水原弘)

17. カックン・ルンバ(由利徹,南利明)

18. 金太の大冒険(つぼイノリオ)

19. さなだ虫(ブリーフ&トランクス)

20. いやんばか~ん(林家木久蔵)

笑タイムでも、人から借りたものだから聴くけれど、自分では多分買わないCDかな?

Essoトリニダート・スティールバンド

スティールパンって、ドラム缶の丸い部分を利用して作った打楽器です。
それを何十台も作ってオーケストラにしたものがスティールバンドです。
このアルバムは、ガソリンメーカーEssoがトリニダットトバコに進出していた頃結成された
スティールバンドのもので、当時の録音そのままなので、音質が悪く、それがまたいい味出しています。
素朴な響きが何層にも重なっていて、曲も南国ならではのかったるく働くのがイヤになっちゃうものばかり・・・
けだるい感じなんだけど冬に聞くのがまたいいんだな・・・
スティールバンド 逆に音質良すぎると、多分飽きちゃう。
 

iPod Nano

Apple iPod nano 8GB グリーン MB253J/Aを買いました。
以前使っていたものは、息子が持っていってしまったので・・・(まあ、コレは後付けの理由ですが)
 
どこの電器店でも在庫がないので、Amazonで注文した所、二日で届きました。
画面がとてもきれいです。大変薄いし・・・
P1030091 P1030094 

また、Cover Flow.という機能があって、アルバムのジャケットをめくるめく回転しながらお目当てのアルバムを選ぶことができます。

P1030095 P1030098
そしてなにより、写真を入れることができますっ!
動画ももちろん対応していますが、このパソコン自体、対応がむづかしいかな。
前に持っていたのが第一世代、今回のiPodは第三世代。
価格は8Gのキャパなのに、第一世代の2Gくらいの値段です。
 
ただ残念なのが、iPodをもってお出かけするような機会があまりないこと。
暖かくなったらサイクリング再開!か?
 

ナイト・ミュージアム

レンタルしてお正月体の具合の悪いなか、観ていました。
具合悪い時にみてもすんなり観る事ができるほど、軽い内容でした。
予告編のチィラノ・サウルスにひかれて観たものの、内容は展示物が動いただけ。
大統領の蝋人形が、インディアンの蝋人形に恋をしたあたりはなかなか良かったのですが、
結局その顛末は何?
なんだか本当に古きよき時代のアメリカンファミリームービーといった感じで、また観たいなどとは思わなかった。
ナイト

ガール

前出の奥田英朗の短編集です。
 
主人公はどれも概ね35才前後のOLで、
仕事もプライベートもちょうど職場のアイドル的な存在から中堅世代への過渡期の女性です。
 
主人公が既婚・未婚問わず、それぞれ抱える悩み(女性だから、子持ちだからetc)が、
読んでいて「ああ、こんな事あるある・・・」と、共感できます。
彼女らとともに怒り、悲しみ、落ち込み、また前向な考えを持つ事ができるCheerfulな本です。
帯に、「奥田英朗って本当は女性?」と書いてあったのですが・・。
そう思えるほど中年期に差し掛かった女性の不安定な部分を見事に書き表していたと思います。
ガール読み終わると、女性に生まれてよかったと思うでしょうね。きっと。