小学生の頃、祖父母の家に長いこと滞在すると、暇なので叔母の使用した高校の美術の本などを読んでいました。
ダヴィンチやキリコ、古今東西、和洋を問わずいろいろな絵を見て楽しんだつもりですが、
考えてみれば、いわゆる写実的な絵画しか見ていなかったのだと思います。
たぶん、ピカソとかブラックなどの絵画もあったのでしょうが、「解らなかった、接しようとすらしなかった」のです。
では今は解るかといえば「解らない」と思います。
ただ、なんとなくいい。とか、いやな感じが癖になりそう。とか、目から直接感じるものが今はあるということです。
たぶん頭を通さずに・・・つまりこれは何であるか、と考えることなく感じる。
絵画や音楽はそういうことでいいんだなあ、と思ったりします。
カンディンスキーの「全体」という絵画が何となく好きです。東京の国立近代化美術館でみました。
この絵は、叔母の美術の本に掲載されていたような気がします。その時は何とも思わなかったのですが、今は好きです。
何がかかれているとか、制作の背景とかそういったことは知らないけど、自分なりにイメージが膨らみやすい絵画だと思います。解釈が違っていてもいいんだという割り切った考えでもあります。
ちなみに古賀春江の「海」も気になる作品の一つです。
これは何といわれて、単刀直入にしか答えられないような絵画ですが、やはり何となくいいですね。理解しなくともよい、と私は思います。
音楽となるとこれまたクラシックの蘊蓄などを語りたがっていた時分がありましたが、やはり、流してみて今の自分の気持ちにしっくりくるものがいいのです。
だからこの頃はあまり音楽を聞きません。うるさく感じることが多いからです。
余談ですが、運転中も音楽が聴けなくなりました。集中力が切れます。