海の仙人

絲山秋子の短編です。
主人公のカッツオと恋人の中村かりん、カッツオに片思いの片桐妙子の三人の人間と、ファンタジーという神様のお話。
ファンタジーは孤独の中に生きる人の話し相手をするの役目という未完成品の神様なのですが、物語の中で大変神様的な役割を担っています。空気のような・・・
人間はみな孤独を背負っているのだという事。『寝る時と死ぬ時は一人なんだよ』という事。孤独を知っている者が、そんな自分を通して人を見つめてあげる事ができるんだよという事。そんな事らをたった一センチの厚さの文庫本が語ってくれます。
 
絲山秋子は芥川賞作家ですが、受賞作「沖で待つ」も大変薄くて読みやすかった。
情景が手に取るように分かる、というか、映画が私の中でできちゃうような文章を書くなぁと思う。
私のなかでは、ファンタジー役はレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジだなぁ。とか・・・
絲山秋子は群馬県高崎市に住んでいるのですが、彼女のエッセイ「絲的生活」もおもしろい、祭り嫌い、車好き、担当者とゲテモノ食いごっこなど人気作家とは思えない日常が書かれている。「絲ってなかなか変換できないでしょう?チンジャオロースって打ってみてください」って、この感覚!大好き。
 

パノラマピンホール写真

学研の「科学」といえば、小学校時代毎月「学研のおばちゃん」が届けてくれたものですが、この頃では「大人の科学」というのが同社から刊行されています。
多分「科学と学習」世代がターゲットになっているのではないでしょうか。
毎月いろいろな付録がついてくるのが魅力なのでしょう、今月号は「パノラマ写真も取れるピンホールカメラ」でした。
(ちなみに先月号は「壁に投影できるカレイドスコープ」でした。こちらもまた魅力だったのですが・・・)
で、早速購入して小1時間ほどかけて組み立ててみました。
普通のピンホールカメラは、感光紙で印画するのですが、これは市販の35mmカラーフィルム対応です。
台などの上に設置して、数秒穴を開放するのですが、いい具合に光が入ったかどうかは現像するまで分かりません。
この写真は、昼の11字頃(天気快晴)10秒ほど開放したものです。
ぼやけた感じがいいと思います。ホントに偶然を期待するしかないみたい。
また挑戦したいと思います。(お金があるとき・・・カラーフィルムのベタ焼き一本700円もするんだもの)
 
余談ですが、現像はカメラやさんに行かなければやってくれません。サイズが既定外なので・・・。
いつも行っている「ぴんぼけ堂」の奥さんに、
(私)   「あのう、これ手作りカメラで撮ったんですけれどぉ、現像お願いしますっ!」とおそるおそる差し出したら、
(奥さん)「ああ、大丈夫、大丈夫。なんかの付録に付いてたんでしょっ、知ってるよぉ。おとなのおもちゃって本だよね。」
(私)     「・・・・・・」
彼女絶対まじめです。(言いまつがいに投稿したろか。)
 
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イン・ザ・プールと亀は意外と早く泳ぐ

双方、三木聡監督の映画です。
イン・ザ・プールはなんといっても精神科医の松尾スズキの演技が面白い。
プール依存症のサラリーマンなど様々な患者を診る精神科医「伊良部」。
適当な診療なのになんとなく温かみがあり、小ネタがダサくて私の年代でも十分楽しめる映画。
( オダギリ・ジョーってなんてチノパン似合うんでしょう・・・
 市川実和子と市川実日子って姉妹だったんですねぇ・・・ )
 
亀は・・・はある日突然スパイを志すことになった平々凡々な主婦の話。
スパイになったとたん、同じ日常でも心意気というかモチベーションが上がってしまう主婦(上野樹理)
公安の伊武雅刀等のまじめなズッコケ、とスパイ団の岩松了・ふせえり夫婦のズッコケキャラのまじめさのコントラスト。
そして、密かに日常生活に溶け込んで潜伏するスパイたち・・・
 
両方とも、日常の中の非日常が小ネタとともにいきいきと描かれていてふんわりと面白かった。
両方とも、フジテレビの娯楽番組のように、小道具に大変凝っていた。(例えば「笑う犬の冒険」のミル姉さんの部屋のような・・・)
両方とも、全く恋愛抜きの、「だからなんなのさ」と聴かれると答えに窮する、いい映画です。

東京ゾンビ

哀川翔と浅野忠信主演のⅤシネマ系です。
ゆるゆる笑える、と事務所の女の子おすすめの映画でしたが、この歳になるとどうもあのノリがわからない。
 
 

コーヒー&シガレッツ

ジム・ジャームッシュ監督の、コーヒーとタバコにまつわる11の短編をオールモノクロ撮影した映画です。
内容はホントにさもないコーヒーテーブルを囲んでの2,3人の会話なのですが、会話の一区切りついたところで、コーヒーとタバコがいいエッセンスとして登場します。でも、どのコーヒーを見てもたいして美味しくはなさそう。アメリカの人たちって冷めたコーヒーもあんなふうにぐびぐび飲むんですねェ。「Cheers!」っていいながら。
面白かったのは「ジャック、メグにテスラコイルを見せる」という話。テスラ・コイルについて物理的なうんちくを散々メグに話したジャックがいよいよコイルの実験をしたところ、失敗。なぜか分からず呆然としているジャックに、そちらの道には素人のはずのメグが、「共振コイルのスパークギャップが開きすぎたんじゃないかしら?」といったところ。「うーん・・・そうかもね・・・。すごいな。」というジャック。演じる彼らの本業はミュージシャンなんだそうです。それと一人二役を演じたケイト・ブランシェットです。片や売れっ子女優でエレガントなケイト(この映画は、たいてい実名である事も特徴的なんだけど)と、いとこでパンク・ロッカーの追っかけをしているシェリー。住む世界が全く違ういとこ同士の再会と彼女らの会話なのですが、とても二役とは信じられない。内容もちょっと軽いO・ヘンリーって感じでよかったです。

言いまつがい

本屋で立ち読みしたところ、ついゲラゲラわらってしまって、店員ににらまれてしまいました。
仕方なく購入・・・糸井重里のサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」のコーナー「言いまつがい」が本になったものです。
 
ちなみにこんなネタです。
 
・友人のA子が、体育の時間の前に「キャー!ジャーゲのジョージ忘れたぁ!」と叫んでいました。(上下のジャージ)
 
・母が森山直太郎のことを「森太郎」と言っていた。
・高校のとき、友人は世界史のテストで「楔形文字を発明したのは『   』人である」の空欄問題に
「楔形文字を発明したシュメール人は何人いたんだろうか」と考え、「3人」と解答していた。
などなど・・・
 
その中で、「私、いままでルパン三世のテーマソングって『ルパン、ルパーン』と歌っていると思っていました、恥ずかしいっ」との投稿があってびっくり、アレって「ルパン、ルパーン」じゃなかったの?
実は、「ルパン the Third (Ⅲ世)」と歌っていたんですねぇ、ご存知でしたか?ちなみに職場では10人中9人が「ルパン、ルパーン」だと思っていました。
 
内容はサイトで見ることができます。姪もはまってしまいました。
 
 

あけおめ

新年早々「多幸上げ」(たこあげ)を見に行こうと思い立ち、野蒜海岸に向かいました。
今年は、風も雪もなく、お天気も大変良いとの予報でしたので、一人でも安心!
ところが、野蒜海岸入り口付近は、大変混雑していて駐車スペースもありませんでした。
テレビ中継が入っていたのです。
 
仕方ないので、少し東側の砂浜で撮影しました。
フォトアルバムをごらん下さい