毎月新聞

またまた佐藤雅彦の本登場。
何が惹かれるかって、佐藤雅彦は痒くない所にまで手が届いちゃうから大好き。
 
この本はA4版で結構大きいけれど、見開いて一つのテーマを読むことができ、
三コマ漫画もついています。
日常の出来事をよく考え分析して言葉で示してくれています。
 
以前、漫才コンビ「いつもここから」の山田一成氏との共著「やまだ眼」を読んで感激したのは、
何でこうなのかよくわかんないけど、「いつもこうだから」で納得していた出来事を、きちんと教えてくれたこと。
例えば「自分で書いた漢字、間違っていないのにその字に見えないことがある。」とか
「海やプールで遊ぶって、どうやって遊んでいいか分からない時がある。」という疑問を解説してくれるのです。
(ま、それを疑問に思う人っているかわかんないですけど・・・)
 
この本の表紙から気に入っちゃって古本で買ったのですが、表紙にのっかっていたテーマは
「じゃないですか禁止令」 (記事的には古いですが・・・)
読んで全く同感。
外国のお菓子を前にして、「これもらっていいですか、ほら、私達ってレア物に弱いじゃないですか。」
といった女学生の言葉に対しての分析。
この言葉の力は、個人の欲望のカムフラージュ。
誰かがその言葉を使うと同時にそれは既成の事実と化してしまう
でも「わたしはこれが欲しいんですっ」といえばいいんでしょ?
また、このずるい言い方がとても便利でいろんな所に浸透してしまう、周りが使っていると
自分も知らず知らずのうちに感染してしまうのは脅威だ・・・なぁーんてことがかいてあります。
 
ほかにもうなづける内容が盛りだくさんです。
ピタゴラスイッチやだんご三兄弟、ばざーるでござーるなどの
ヒットメーカーならではの切り口に新鮮な印象を受けました。
毎月新聞絵もかわいいですよ。
 
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